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2004年6月23日1人の解禁
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例年より2ヶ月遅れた解禁日、たった一人で向かう夜明けの車中では、やはり若干の不安と期待が心中を交錯します。 昨年秋より仕事や生活上の環境の激変で釣欲がもう一つ沸かなく、他のことに集中していましたが、どうにも釣りをしない理由を自分の中に探し出し、屁理屈をつけることがますます難しくなって来た訳です。 釣り場に着き車中で夜明けを待ち、ブナの木漏れ日の下で身支度を整え、川の音を聞けば、自分の心中は何に支えられて来たか?
みたいなことが、言葉にならない言葉で自分の本能の部分に語りかけて来るのが分かります。 釣り、自分にはこれだけしかないのか? という悩んでいた時の自分への問いかけが一掃され、これだけあってもいいんだな。と。 今年はこの先あと数回の釣りの様な気がしますが、ここまでの心境に辿り着いた自分はもう釣行回数さえ気にならなくなって来ています。 回数はやはり行きたいと思うのですが、釣りに行ける、行くんだ、という気持ちと、釣りをしている間の落ち着きと開放された心の在り方が最重要となってしまいました。本当に自分は釣りが好きなのか?という自分への問いかけは自分より釣りの好きな方にまかせてしまおう。 LaidBackこの言葉の持つ意味もちょっと分かった様な気がします。 |
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半年以上のブランク期間を持ってしまったが、釣り竿を振ることに全く不安は感じません。 技術の問題はとうにあきらめていますから(笑)。釣り始めて2時間弱、大方今日の予定数を終わりかけた頃から反応が皆無となり、そこから少し歩き過ぎたかな? いつと来ても、元気で綺麗な魚が居てくれる川が近くにあることが何より嬉しいです。 もはや渓を駆ける様にして釣り上がることのできない自分に合ったペースの竹竿とともに、ゆっくりのんびり、休みながら周りを慈しみながら歩きます。 これからもそんなペースで歩いて行くつもりです。今年も来年も、そして歩けなくなるまで。 こんなへっぽこ釣師にも釣られてくれる岩魚達、釣師としてはちょっとマズい感情が湧いてくることもしばしばなのですが、なるべく早めにお帰り頂くことで勘弁してもらうことにしましょう。 私のキャツチ&リリースの感情などその程度。だれにも誇る事の出来ない、消極的理由だが、自分はそれでいいんです。 自分の釣は狩猟の感情で営まれているのではなく、日常を含めた心の在り方の均衡を保つ手段の一つとしてあるものだということを今回の釣行で意識しました。ヘンな釣師だね。 釣終わりの時はまさに驟雨、仕事や日常ではうっとおしいが、その相反する感情を抱かせるのも釣という行為。 五感で四季、自然を感じること。川の中から。 |